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レコーディング前夜

今日はレコーディングの前日だ。明日から2日間で2曲を録音制作する。……予定。

予定、と書いたのは、僕の声の調子や録音の進行次第では、もう1日くらいかかるかも知れないからだ。

今回レコーディングする「感謝の歌」と「メイフィールド」は、詩と曲を書いてデモを作ってから、明日の録音制作にたどり着くまでに、3年近くもかかった。僕個人のキャリアの中で、こんなことは初めてのことだ。当初は2004年の冬にはこの2曲を含む新作を発表できる見通しで話が進行していたが、その年の秋の初め頃からいろんな障害が起こって、2005年の春には立ち往生の状態になってしまった。それから2006年の秋頃まで、この状況が続いた。

ま、いいか。今さらこんな話は…。だって、とうとう明日レコーディングできるんだもの。

レコーディングを明日に控えた今、僕は今日という日を平凡に過ごしている。「実現までに3年もかかったんだから、明日の録音はやったるぞ!ぶちかますぜ!!」なんていうハイ・テンションはまったく無い。「本当に明日、録音するのかな。やっぱり明日から録音するんだろうなあ。」というのが、今の正直な心模様のようだ。

明日からの録音では、いずれこの曲を聴いてくれる人たちに自分:ORITOを魅力的にカッコよく思わせるように歌うつもりはない。

むしろ、曲の中に登場する人々の姿や彼らの暮らす光景を、聴いてくれる人たちの眼前に生き生きと美しく描き出せるような、そんな歌を歌いたい。

そういう真摯な歌を、明日からの録音で歌えるように、今は神に祈る。